立ち退きの正当事由となる4つの例

立ち退きは、書面による通知と正当事由の2つが揃ってはじめて有効となることを前回お話しましたが、今回は、お客様から聞いた具体的な正当事由の内容となる4つの例についてお話していきます。

1.ビルなどの不動産の売却

立ち退きを求められるパターンの中で、高額な相続税の支払いや、オーナーが他から借りた借金の支払いに充てるために、オーナーがビルやマンションなどの不動産を売却するというものがあります。

ただし、正当事由として認められるためには、オーナーに不動産以外の他の資産がまったくない状態か、テナントに店子がいたままでは売却ができそうもないという状況でないと難しいそうです。

2.オーナーの親族が使う

続いて、オーナーの子供が結婚したので、子供夫婦の新居として使いたいから立ち退きをしてほしいと迫られるケースです。
ただし、こちらの場合もオーナー側に他の居住物件の選択肢がなかったり、立ち退きによる店子の経済的損失が極めて少ないという場合でないと正当事由としては認められにくいそうです。

3.建物を建て替えしたい

次は、ビルなどの建物が古くなったので建て替えをしたいという理由で、立ち退きを迫られるパターンです。例えば、ひどく老朽化してしまい、倒壊して近隣を巻き込む事故などの危険性がある場合、正当事由として認められることもあるようです。

4.オーナーが事務所や住居として使う

そしてもうひとつ、オーナーが事務所や住居として使いたいから、立ち退きをしてほしいとなるケースです。オーナー自身が賃貸物件に住んでいたり、その事務所で行う事業がオーナーの生活を支えるために必要不可欠であると認められますと、正当事由として成立することが多いようです。

ただし、店子が「とと炉」のようにお店として営業していたり、移転が難しい場合には正当事由として認められにくくなるそうです。