立ち退き料が請求できない6つのケース

前回は正当事由として認められる可能性のあるケースについてお話しましたが、今回は立ち退き料が請求できない6つのケースについてお話していきます。

1.競売によるオーナーの変更

ビルやマンションの競売によってオーナーの変更があり、新たなオーナーから立ち退きを迫られた場合、抵当権が入居前に設定されていますと、新たなオーナーには立ち退き料の請求ができません。

2.店子側の契約違反

店子が家賃を滞納していたり、住居として契約したのにもかかわらず、無断で店舗として改装をしていた場合、契約違反となるため、立ち退き料の請求はできません。

3.一時使用を目的とした賃貸借契約

「海の家」のように夏の間だけ賃貸する場合や、転勤中の期間だけの賃貸契約の場合には、立ち退き料の請求はできません。ただし、契約の更新がありますと、通常の賃貸借契約となるため、立ち退き料の請求が可能となるケースがあります。

4.事前に取り壊しが決まっている

事前に取り壊しが決まっている予定の建物と賃貸借契約をした場合、立ち退き料の請求はできません。

ただし、契約書面に「建物の取り壊しの時期と同時に契約が終了する」ことと、「建物の取り壊しのための明確な理由」(老朽化や区画整理など)がきちんと記載されていることが条件です。

5.契約を更新しない契約

契約を更新しない契約である、「定期建物賃貸借契約」を結んだ場合、立ち退き料の請求はできません。定期建物賃貸借契約の条件は、「公正証書などの書面による契約書」にて、「契約期間満了と同時に契約終了となる」ことが記載されていることと、契約前に「定期建物賃貸借契約であることを説明および書面での交付」をしていることがあります。

6.正当事由

正当事由が認められた場合には、立ち退き料の請求はできません。立ち退きに合意した場合も同様です。